こにしき(言葉・日本社会・教育)

関西学院大学(2016.04~)の寺沢拓敬のブログです(専門:言語社会学)。

星野崇宏 2009 『調査観察データの統計科学』読書会

(告知期間が終了次第この記事は削除します)


標記の本に関する読書会を行います。


寺沢も参加します。ご興味おありの方は、寺沢までご連絡ください。


ちなみに、どういう本かというと、従来の計量研究の「不正確性」を補正する統計手法に関する解説です。
とくに、実験をしているわけではないのに《実験とみなして統計解析を施す》ということが、外国語教育研究などではよく行われていますが、こうした処置がもたらす「不正確性/危険性」を解決する方法です。


たとえば、「XXX の学習経験者」グループと「非経験者」グループの成績を比較して、有意差の有無を議論したりすることはよくありますが、《学習経験》というものは、その性格上、厳密な実験のように《被験者にランダムに割り当て》られているものではなく、したがってこのようなデータを実験を前提とした統計手法で解析すると様々なバイアスが生じることが知られています。


日本の応用言語学系の研究ではほとんど知られていませんが、経済学やアメリカ社会学ではほぼスタンダードな方法ですので、これから数年で急速に普及するかもしれません。


MLから転載

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