こにしき(言葉・日本社会・教育)

関西学院大学(2016.04~)の寺沢拓敬のブログです(専門:言語社会学)。

JACET関西支部大会(11月16日)で講演します。

2019年11月16日に同志社大学で開かれる 2019年度JACET関西支部大会で講演します。

私の講演タイトルは、外国語教育政策研究の理論・方法です。

要旨は以下。

本発表では、外国語教育政策における研究上の空白領域を問題点として指摘し、対案としてより妥当な枠組みを示す。私の専門分野である英語教育政策に焦点化し、国内外の言語政策理論や研究方法論を批判的に検討する。
先行研究には特定の理論・方法論への偏りが見られる。例えば、(A)マクロレベル(イデオロギー)およびミクロレベル(相互行為)の分析、(B)外的妥当性よりも理論的サンプリングの重視、(C)政策内容の同時代的な記述・批判といった研究は非常に隆盛している。その一方で、次のような枠組みは(社会科学では王道的であるにもかかわらず)十分に浸透しているとは言い難い。すなわち、(a)メゾレベル、特に国・自治体の行財政レベルの分析。(b)代表性を備えた社会調査・マクロ統計の分析。(c)政策過程の記述・批判。とくに歴史分析。
後者の枠組みがいかに重要か、公共政策研究をはじめとした社会科学研究に基づいて論じたい。



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