こにしき(言葉・日本社会・教育)

関西学院大学(2016.04~)の寺沢拓敬のブログです(専門:言語社会学)。

英語教育政策研究の理論と方法 の検索結果:

分担執筆書籍が出ました『江利川春雄教授退職記念論集』

…後もよろしくお願いいたします。 私も一本、寄稿しております。 寺沢拓敬「英語教育政策研究の理論と方法―政策過程の記述的分析を中心に―」1 英語教育の歴史に学び・現在を問い・未来を拓く:江利川春雄教授退職記念論集作者:辻伸幸,上野舞斗,青田庄真,川口勇作,磯辺ゆかり発売日: 2021/03/18メディア: オンデマンド (ペーパーバック) この原稿、じつは以前、このブログで下書きを掲載していました。英語教育政策研究の理論と方法 の検索結果 - こにしき(言葉・日本社会・教育)↩

英語教育政策研究の理論と方法(その3、完結)

いま書いている論文(非査読)の下書きを貼っていきます。 ログはこちら。 3. ありえるべき方向性 3.1. 先行研究の批判的検討からの示唆 前節の3つの項(2.1, 2.2, 2.3)で指摘した問題から、理想的な政策過程の記述的分析に求められるものとして、次の3点が指摘できる。すなわち、 (1) アクター間・要因間の階層性を考慮した枠組み、 (2) 目立ちやすいアウトプットの文書(例、学習指導要領、答申、審議まとめ)だけではなく、審議過程・政策過程の詳細な検討、そして、 (3…

英語教育政策研究の理論と方法(その2)

いま書いている論文(非査読)の下書きを貼っていきます。 ログはこちら。 2. 問題点 本節では、過程の記述的研究の問題点を検討する。 先行研究の問題点を一言で言えば、政策過程を説明するために利用された根拠(事例・史資料・データ)に偏りが見られる点である。 具体的には、先行研究で選択的に取り上げられやすいのが、政策の最終的なアウトプットとなる文書、および、その遠因となるマクロな社会経済的要因のみであり、一方で、その両極端を接続し得る審議経過・政策形成過程への注目はほとんどない。…

英語教育政策研究の理論と方法(その1)

いま書いている論文(非査読)の下書きを貼っていきます。 ログはこちら。 1. はじめに 本稿の目的は、日本の英語教育政策に関する先行研究についてとくに方法論的な面から批判的に検討し、ありえるべき方向性を示すことである。 なお、主たる検討対象は、日本の初等中等教育における英語科教育に関する政府(中央政府・地方政府)の政策に関する学術研究である。 1.1. 先行研究 日本の英語教育政策を対象にした研究は、国内外ですでに数多くなされてきた。 代表的なもの(査読論文、およびそれに準じ…