こにしき(言葉・日本社会・教育)

関西学院大学(2016.04~)の寺沢拓敬のブログです(専門:言語社会学)。

「別れ話は喫茶店で」の真の意味

5年ほど前、この論文を書くにあたり、「カッとなって」という言葉を含む新聞記事を30年分くらい読んだことがあった。


そこでわかったこと。みんな別れ話を自宅や相手の家でやりすぎだ。


「別れ話は喫茶店でする」という教訓(スローガン?)をたまに聞く。あれは「人目があったほうが冷静になれるから」という意味合いより、「逆上した相手に殺されないために」という自衛的な意味が強いとつくづく思った。


「でも、まあ、私の恋人はそんなことはしないよね・・・」と思うひともいるかもしれない。しかし、殺人事件の被害者は、恋人が逆上して首を締めてくるなんて露も思わなかったから、自宅で別れ話を切り出したのだという事実を重く受け止めるべき。


結論。別れ話をするときは、ファミレスや喫茶店で行うか、第3者にも在席してもらいましょう。