9月28日15時より,東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻・本林響子さん主催<言語社会学ワークショップ>で講演します。
以下引用。
第3回 言語社会学研究ワークショップ
「ことばと社会」に関する研究は昨今急速に広がりを見せ、言語社会学・言語人類学・応用言語学等の分野を中心に様々な研究がなされています。本ワークショップではその中でも「思想」「実践」「制度」という観点から「ことばと社会」という主題について考えるとともに、若手研究者の交流の場を提供します。 今回のワークショップでは、関西学院大学社会学部准教授の寺沢拓敬先生をお迎えし、以下のご講演を予定しています。
日時: 2024年9月28日(土) 15時〜 場所: 東京大学 駒場キャンパス
想定する参加者: 主に大学院生 学部生・研究生・博士号取得後の方・教員の方
開催方法:ハイブリッド開催
プログラム: 15:00〜15:15 ご挨拶・講演者紹介 15:15〜16:00 講演
寺沢拓敬(関西学院大学社会学部准教授) 「言語政策研究と教育政策研究の狭間で英語教育政策を考える」
16:00〜16:15
ディスカッサント(本林)・質疑応答
〜 16:30 まとめとご挨拶
(講演要旨)
私は,大学院以来,日本の英語教育政策研究について研究してきた。最近では,この分野の教育にも携わっている。そのなかで,この領域の一般性と特殊性について考えることが増えた。本講演ではまさにこの点について論じたい。具体的には,英語教育政策(外国語としての英語,EFL)の研究を概説し,そのうえで,隣接領域(あるいは親領域)である言語政策研究・教育政策研究・英語教育研究との間に,どのような共通点・相違点があるのか検討する。とくに,親領域として扱われることが多い言語政策との比較を中心にする。言語政策の諸テーマと比べたとき,EFL教育政策には,たとえば次のような特徴が見いだせる。すなわち, (i) 学校教育を大前提とすること,(ii) フォーマルな政治制度を経由して政策が決まりやすいこと,(iii) グローバル言語としての強力さゆえ,他の言語の問題に比べて,ナショナリズム的影響を受けにくい一方で,グローバルな影響を受けやすいことである。時間が許せば,他の隣接領域(教育政策研究,英語教育研究,教育社会学,社会調査論)との関係も論じ,英語教育政策研究の学界における位置づけを考えたい。