広島大学・渡部倫子先生、北陸先端科学技術大学院大学・本田弘之先生にご恵投頂きました。誠にありがとうございました。勉強させて頂きます。
- 作者: 本田弘之,岩田一成,義永美央子,渡部倫子
- 出版社/メーカー: 大阪大学出版会
- 発売日: 2014/03/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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早速第一部まで拝読しました。この本の特長のひとつが、第一部で、いままでの研究動向を”客観的に”レビューしているところだと思いました。いろいろな分野の「教科書」とされる本は、ともすると、その学問領域の下位領域の区分の仕方は、学者の「カン」に頼った恣意的なものになりがちな印象です(とくにスタンダードが定まっていない学際領域などはこのような傾向があると思います)。
しかしながら、同書は、そうした恣意性を排除し、日本語教育学の学術誌にどのようなテーマ/どのような手法の研究が載ってきたかを丁寧に議論しています。こうした試みは、「指導教官の気分バイアス」や「先輩の独断偏見バイアス」のようなものに初学者が振り回されることを防ぐ、とても良いオリエンテーションになっていると思いました。また、英語教育研究の学説史を今後やろうと考えている私にとっても非常に参考になりました。