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ここから閲覧・ダウンロードして下さい CiNii 論文 - 英語以外の異言語に対する「日本人」の態度の社会統計的分析
タイトルにある「英語以外の異言語」とは、いわゆる「第2外国語」です(もちろん厳密に言うとこの表現は問題が多いので「英語以外の異言語」という用語を使いました)。「日本人」が各言語にどういう態度を抱いているのか統計的に分析しました。
具体的には次のようなクエスチョンを検討しました
- Q1
- どういう人が何語に関心があるのか?
- Q2
- 外国人と交流がある人は、言語にも関心があるか?
- Q3
- 英語ができる人/使っている人/学んでいる人は、他の言語にも興味があるか?
要旨
本稿の目的は、英語以外の異言語に対する「日本人」の態度を計量的に明らかにすることで、日本社会の多言語化に関する議論の基礎資料とすることである。主たる分析対象は、「日本版総合的社会調査」2006 年版の「関心のある英語以外の言語」設問である。同調査の標本は、無作為抽出で採られているため、結果を「日本人」全体に一般化することが可能である。分析の結果、明らかになった点は、(1) 調査時点で、「日本人」の約8 割が英語以外の異言語の学習に何らかの関心を示したが、その関心は、日本社会の多言語化状況を必ずしも反映していない、 (2) ジェンダー・年齢・教育レベルによって関心のある異言語が大きく異なった、(3) 生活場面における外国人との接触機会は、異言語への関心を生んだが、頻繁な接触はむしろ異言語への関心を低めた、(4) 英語力を持っていること自体は、英語以外の異言語学習に対する関心にはつながらないが、英語の使用・学習意欲は関心を高めた、という点である。以上の結果をもとに、「日本人」の異言語に対する態度の特徴について議論した。
キーワード
英語以外の外国語,多言語社会,言語態度,社会統計