以下、Political economy を「政治経済」と訳す。
とくに、面白かった点:
複言語主義そのものにはもちろんネオリベラリズムとは独立だと思うが、たしかに担いでいる人たちを考えると、むべなるかなという気はする。日本だけでなく欧米でも、複言語主義を叫ぶ人のなかには、少なくない規模で、政治経済に関する知識があまりなく、素朴「教育ファースト」主義、素朴「語学愛」の人がいると思うので、この指摘はかなり重いように思う。
1. Introduction
3. Neoliberalism as focus of attention in contemporary political economy
ネオリベラリズム小史
5. Class
社会階級――一見、現代では忘れ去られつつある古い概念だが――という理論枠組みが再び重要になりつつある
6. Issues arising in AL from a political economy perspective
6.1. Examinations of education, work and leisure in AL
教育、仕事、余暇活動における言語の位置づけが PE の作用によって変わって言っているという話。たとえば…
6.2. Examinations of social class in AL
社会階級と言語に関するいろいろな研究
- Pennycook: 「国際語=英語」が class dialect となって特定の class を排除する
- 英語以外の言語選択と social class の関係
- Vandrick: 「エリート留学生」という視座 'privileged international students' 'students of the new global elite'
7. The future of political economy in AL
ontology & epistemologyについていうと、政治経済の研究者は、 いわば ”critical realism” ともいうべき立場が一般的。エンピリカルな点を重視しており、その点で、ポストモダン系CALxと対立する。