無作為抽出の「超」重要性と、スープの比喩 - こにしき(言葉、日本社会、教育)
無作為抽出をわかりやすく例示する「スープの比喩」は、たしかにわかりやすい反面、その困難さゆえの意義というものを過小評価してしまう恐れがあるのではないかと思ったたので、ここにメモしておきます。
スープ鍋をかき回すのが「無作為化」に対応しているわけですが、この点が誤解を招きやすいと思うポイントです。普通の人なら鍋をかき回すことはいたって容易にできるわけですが、社会調査における無作為化はそんな簡単にできるものではありません。
「無作為化を重視すると、測定の客観性は多少犠牲にしなければならないことがある」と言うと、「いや、両者は対立しているのではないのだから、両立させればいいのではないか」などと言われてしまいます。
たしかに正論です。正論なんですが、無理言わないでよ、という気分になります...(笑)