戦後初期の英語授業時数の統計を探しているんだけれど、なかなかみつからない。(どなたか知ってたら教えてください)
そんな折、限定的ながらも多少はヒントになりそうな統計をみつけたので、とりいそぎ公開。もう知っていたらごめんなさい。
- 1952年7月4日・東京都英語教育研究会・都立千歳丘高校木村武雄氏発表より(研究社『英語教育』1953年4月号・野津論文(pp.4-)より孫引き)
高校一年生に、中三時(初めと終わりの2時点)の英語の授業時数を聞いたものだというから、高校に進学しなかった生徒の回答はごっそり抜け落ちている点に注意されたい。それらを含めると、もうすこし右側(時数が少ないほう)に重心がずれるはず。また、これは東京という比較的英語教育環境が整備されていた地域のデータなので、全国レベルでは、さらに重心が右にずれていたことは容易に想像がつく。
3年次初期には、平均3.95時間(「5時間以上」は5時間で計算)だったのに対し、終わりには平均3.29時間にまで減少しており、また「0時間」の回答者も大幅に増加している。進学対策(当時の都立高入試に「英語」はなかった)などを名目に英語の授業が削減されたことが影響していると考えられる。
Rスクリプト
生データには、資料的価値もあると思うので、Rスクリプトを添付しておきます。
x <- matrix( # 元データ c( 1582,6424,1599,157,15,39 ,1022,4854,1988,793,249,919) ,2,6,byrow=T) colnames(x) <- c("5時間以上","4時間","3時間","2時間","1時間","0時間") rownames(x) <- c("中3開始時","中3終了時") matplot(t(x),type="l",axes=F #プロットする ,xlab="授業時間数",ylab="人数") axis(1,1:6,colnames(x)) axis(2,seq(0,7000,by=1000),las=2,cex.axis=.8) legend(6,6000,xjust=1,rownames(x),col=1:2,lty=1:2)