こにしき(言葉・日本社会・教育)

関西学院大学(2016.04~)の寺沢拓敬のブログです(専門:言語社会学)。

「アジアの汗」

再訪(になるのか?)


学術的でありつつ、強い情念が込められていて、しかしそれでいてなお学術性を維持している名著。
外国語教育*1を専攻する学生院生であれば、まだ読んでいないなら読んだほうがいいと思う。


この本、とくに8章を読んでいて、先日出した本でエピグラフに使おうと思っていた詞を思い出した(結局エピグラフ自体、採用せず)。今度出す(つもり)の本*2では載せるかも。


「アジアの汗」 作詞作曲:寺尾紗穂


おじいさんは土方さん
怪我した土方さん
今は、足を引きずっている
おじいさんは中国語話す
色んな国の言葉話す
そうやって、現場まとめた土方さん


フィリピンもマレーシアも
あいつら いつもいつも遠くの空、眺めてた


アジアの汗、染み込んだ、この国のビル
だから、そうなんだ
ビルガラスが、青空うつすのは


おじいさんは独り者
生活保護の独り者
目の綺麗な独り者
おじいさんは英語を知らない
知る必要もなかったな
考えれば、そらそうか

*1:習得にしか興味がない人にまで勧める気はないけれど。

*2:「日本社会と英語、仕事と英語」のようなテーマ