ゼミが始まった。
春学期前半(勝手に「第1クオーター」と呼んでいる)は、佐野直子『社会言語学のまなざし』(三元社)を読む。
- 作者: 佐野直子
- 出版社/メーカー: 三元社
- 発売日: 2015/06/04
- メディア: 単行本
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ゼミ生には全員毎回、
- 800-1000字の要約を提出する
- ディスカッショントピックを1個以上考えてくる
という課題をやってもらっている。
さらに報告者(報告グループ)には、
- レジメをつくって発表する
- テクストに即した読解問題(ちゃんと読めていれば簡単に解けるレベルの問題)を作る。
- 読解問題について「模擬授業」風をして、採点もする
- ディスカッションを仕切る
ということもやってもらっている。
進行もディスカッションも基本任せているので、自分がしゃべっている時間はトータルで10分程度しかない。物理的には楽なゼミだが、できるだけしゃべらないように我慢しているため精神的にはすこしツラい。さらに、事前の「仕込み」は結構大変。
第2回目と第3回目をつかって、同書第1章が終わった。
とくに第1章の後半は(文章表現自体は平易なものの)理論的にはなかなか難しそうだった。
というのも、言語学(主流の言語学)との偏差から社会言語学の視座をあぶり出すという書き方になっているからだ。言語学そのものに馴染みがない社会学部の学生にはなかなかきついんじゃないかと少し思った(この本に入る前に「超入門・言語学」的な本を読んでおいてもらったほうがよかったかもしれない)。とはいえ、みな頑張ってついてきてくれているのでありがたいが。