こにしき(言葉・日本社会・教育)

関西学院大学(2016.04~)の寺沢拓敬のブログです(専門:言語社会学)。

6月20日、日本言語政策学会で発表します(於:関西大学)

大会ポスター(http://homepage2.nifty.com/JALP/12POSTER.pdf


寺沢は、11:30~から「『英語力の国際比較』言説の計量社会学的検討」というタイトルで発表します。
当日配布予定のハンドアウトから要約部分を転載しておきます(変更するかもしれません)

本研究では、「日本人は(他国の人に比べて)英語力が低い/低くない」といった、いわば「英語力の国際比較」言説と(統計的)実態との距離を検証する。従来、この種の言説が、話者の主観、あるいは、例えばTOEFLのスコアなどの偏ったサンプルのデータに依拠してきたという問題点を克服するため、本研究では、無作為抽出に基づく社会調査データを利用する。分析の結果、実際の言説状況とはことなり、必ずしもあらゆる文脈で、「日本人の英語力が低い」とは言えないことがわかった。にもかかわらず、このような言説が流布する背景を、社会構造を踏まえた計量分析およびイデオロギー分析により考察する。

大会情報は下記

http://homepage2.nifty.com/JALP/

日 時  2010 年6 月19 日(土)13:00〜17:30、6 月20 日(日)10:00〜17:00

会 場  関西大学千里山キャンパス(大阪府吹田市

参加費  会員無料、非会員 3,000 円(非会員の大学院生 1,500 円) 予稿集代 500 円

6 月19 日(土)12:00〜 受付開始

 尚文館1 階 マルチメディア大教室

(総合司会 日本言語政策学会副会長 杉谷眞佐子)

13:00〜13:15 開会の辞:田中慎也(日本言語政策学会会長)

        会場校挨拶:市原靖久 (関西大学副学長)

13:15〜14:15 基調講演 Henny Rönneper( ヘニー・レネパー)

(ドイツ、ノルトライン・ヴェストファーレン州(NRW)文部省 外国語教育担当官)    

「CEFR における新しい能力概念—ヨーロッパ及び世界での言語行動力育成を目指して—ドイツ、 NRW の外国語教育政策」

 司会 河原俊昭(京都光華女子大学

 通訳 桂木 忍(関西学院千里国際学園高等部)

14:30〜17:30 シンポジウム(1)

 「『複言語主義教育』とその政策—日本における展望」

 パネリスト 森住 衛(英語、桜美林大学、大学英語教育学会前会長)

       山崎吉朗(フランス語、財団法人 日本私学教育研究所)

        山崎直樹(中国語、関西大学

       文部科学省関係者(予定)

 レスポンデント 任喜久子(イム・ヒグジャ)

         (韓国朝鮮語、英語、大阪府立阪南高等学校)

         Henny Rönneper(ヘニー・レネパー)

         通訳:テーヤ・オストハイダ(関西学院大学

 司会・コメント 橋内 武(英語、桃山学院大学

         杉谷眞佐子(ドイツ語、関西大学

18:00〜19:30 懇親会 

        レストラン「チルコロ」(新関西大学会館南棟4 階)

        会費 3,500 円

6 月20 日(日) 9:00〜 受付開始

 岩崎記念館2 〜 4 階

10:00〜12:00 一般発表

 CALL 教室1       司会 杉野俊子(防衛大学校

 言語政策課題としての情報保障—援助論からみた「LL 本」運動—かどやひでのり(津山高専

 日本の観光政策における言語の位置付けについて 山川和彦(麗澤大学

 人名の表記をめぐって 渡邉則子(ニューヨーク市立バルーク大学)

 「英語力の国際比較」言説の計量社会学的検討  寺沢拓敬(東京大学大学院生)

 CALL 教室2  司会 矢頭典枝(神田外語大学

 言語政策における「領域性の原理」の優位性について:ベルギーのフランデレンを事例に   石部尚登(東京外国語大学グローバルCOE 研究員)

 政権交代に伴う公立学校における少数言語教育の混乱:

 スペイン・ガリシア自治州における聞き取り調査から  柿原武史大分大学

 チェンマイにおける仏英独日中の対外言語普及について  山口雅代(大阪府立大学・非常勤)

 多目的ホール1  司会 松田陽子(兵庫県立大学

 外国人市民への情報提供システムの構築: 大阪府八尾市の例から 河原俊昭(京都光華女子大学

 「日本語」のもう一つの自画像—「地域日本語活動」の実態とその課題— 許之威(京都大学大学院)

減災のための「やさしい日本語」の特徴と「やさしい日本語」作成支援システム開発 水野義道(京都工芸繊維大学)、御園生保子(東京農工大学)、前田理佳子(大東文化大学)、鹿嶋 彰(弘前大学)、伊藤彰則(東北大学)、米田正人(前国立国語研究所)、佐藤和之(弘前大学

  

多目的ホール

パネル発表

「子どものことばの力を考慮に入れた言語教育政策提言のための基礎研究—日本語母語児童と非母語話者児童の日本語力・母語力の評価テスト—〈中間報告〉」

  真嶋潤子(大阪大学)、友沢昭江(桃山学院大学)、大阪府小学校教諭、朴錦花(大阪大学大学院生)

 ポスター発表 (岩崎記念館 1 階ホール)

 漢字圈出身者向けの言語サービスとしての新たな「やさしい日本語」—漢字で表記される語彙に注目した試案  ウー・ワイシェン(大阪大学大学院生)

 尚文館1 階 マルチメディア大教室

13:00〜13:30 総会

13:30〜14:30 基調講演 山田 泉(法政大学) 

 「外国人の定住と言語教育—年少者教育を中心に」

司会:真嶋潤子(大阪大学

14:30〜17:00 シンポジウム(2)

 「外国人の定住と年少者の言語教育政策」

 パネリスト 小島祥美(愛知淑徳大学

       ヴィヴィアン・ブッシンゲル・カバリ(神戸大学大学院協力研究員)

       安野勝美(大阪府教育センター教育企画部 人権教育研究室)

 レスポンデント 山田 泉 (法政大学)

 司会・コメント 真嶋潤子 (大阪大学)、友沢昭江(桃山学院大学

閉会の挨拶  橘 好碩(國學院大學、日本言語政策学会 副会長)