この夏、○○教育学会で学会発表をする院生の皆さん、がんばってください。
質疑応答を含めて万全の体制で臨もうと考えていると思います。
残念ながら、この学会には質疑応答の時間に、あなたの発表内容とまったく関係ない自分語りを始める人がいます。
これは、学問の場に自分のパーソナルな話を持ち込んでいるわけですから学会軽視ですし、そもそもあなたの貴重な発表時間を奪っているわけですから学術倫理に照らせば許されません。このような人がいることは本当に残念なことですが、放置していたのも先輩会員です。先達者の責任です、すみません。
あなたの発表のときに、こんな自己満演説をやられたらきっと大きなトラウマになりかねないと思います。
本来は、このような人を止めるのが司会者の責務ですが、○○学会にはそういう仕事をやりたがらない司会者もいます。そもそも司会者をたてずに、発表者が質疑応答を仕切る学会もあります。
ですから、一応、対処の仕方をイメージトレーニングしておくことをお勧めします。
対処法
もっとも手っ取り早くかつ有効な対処法は、「はやく質問を言え」というメッセージをオブラートに包んで伝えることです。
たとえば、以下のようなフレーズが重宝します。下に行くほどオブラートが薄い。
- 「申し訳ありません、そろそろご質問をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
- 「すみません、先生のご質問は何でしょうか?」
- 「で、質問は何ですか?」
- 「質問を教えてください」
- 「そういう話はもういいですから質問をどうぞ」
ある人が挙手します。司会者に当てられて喋り始めます。最初のうちはそれがマジメな質問か「演説」かはわかりません。でも開始数十秒くらいで違和感を感じ始めるかもしれません。「あ、これ、演説かも?」と。その場合は、密かに上のフレーズを言う覚悟を持ちましょう。
開始1分でまだ質問が出てこなかったら迷わず「演説」だと判断しましょう。せっかくの貴重な質疑の時間がもったいないです。
覚悟を決めて上記のフレーズで質問を促しましょう。
「質問は?」と聞かれて、さらに演説を始める人も
困ったことに、「質問は?」と促されて、最初は「はい、わかりました。私がお聞きしたいのはですね・・・」と応じるのに、その後、やっぱり演説になってしまう人がいます。
この手の人は悪気があるわけではなく、もうアレな人なので呪わないであげましょう。
その代わり、また演説が始まった時点で、話している最中に強引に割って入って「わかりました、先生のお話はまたこの後にお聞き致します」と言って、強制終了しましょう。
フロアの先生に質問を促したり強制終了するのは気が引ける…という人に
でも、こういう対処は怖い、心配だ、と思う人も多いかもしれません。
でも、この手の人たちは、強めに言っても問題ないような人たちのような気もします。
なぜなら、
- そういう先生はたいていアレな人なので、たぶん人事権はないから(たぶん)
- 大演説ができる先生はハートが強いので、何か言われてもあまり気にしない(たぶん)
あまり無責任なことは言えませんが、発表者であれば自分の発表時間をマネジメントする権利はそれなりにあると思います。がんばってください。